1日に果物や野菜を800g摂取することで、心臓発作、脳卒中、癌、早期死亡の可能性を減らし全世界の700万人の命を防ぐかもしれないという研究結果をImperial College Londonの科学者が発表しました。
なお、本記事はUp to 10 portions of fruit and vegetables a day may prevent 7.8 million premature deathsの内容を元に作成しました。
研究結果
国際疫学誌(International Journal of Epidemiology)に掲載された研究結果によると、1日に果物や野菜を800g摂取すれば、世界中で約780万人の死亡が予防される可能性があるとのこと。
なお、以下の内容はImperialの公衆衛生学校の研究の主任著者であるDagfinn Aune博士の説明を元に記載しています。
研究の目的
心臓発作、脳卒中、癌、早期死亡に対してリスクを下げるためには、果物や野菜をどれくらい食べる必要があるかを研究目的とした。
研究対象
心臓病の43,000例、脳卒中の47,000例、心血管疾患の81,000例、112,000例の癌症例および94,000例を研究対象とした。
研究結果
果物と野菜の摂取量が心臓発作、脳卒中、癌、早期死亡の可能性を減らす大きな利点があることがわかった。
果物と野菜の食べる量と病気のリスク低下
果物や野菜を食べなかった場合と比較した場合、以下のような各病気に対してリスクを減らすことがわかっています。
なお、果物と野菜の80gは、およそ1つの小さなバナナ、りんご、洋ナシ、または大きなマンダリンに相当します。
1日200gの果物や野菜の摂取
心臓病のリスクが16%減少し、脳卒中のリスクが18%減少し、心血管疾患のリスクが13%減少する
1日400gの果物や野菜の摂取
がんリスクのリスクを4%低下させ、早期死亡リスクを15%低下させる
1日800gの果物や野菜の摂取
心臓病のリスクが24%低下し、脳卒中のリスクが33%低下し、心臓血管疾患のリスクが28%低下し、早期死亡率が31%減少する。
病気毎に効く食べ物
心臓病、脳卒中、心血管疾患
彼らは、リンゴや梨、柑橘類、サラダ、ホウレンソウ、レタス、チコリなどの緑色の野菜やブロッコリー、キャベツ、カリフラワーなどのアブラナ科野菜など
癌リスク
ホウレンソウまたは緑豆のような緑色野菜、ピーマンおよびニンジンのような黄色野菜、およびアブラナ科野菜
果物と野菜が病気に効く理由
果物と野菜は、コレステロール値、血圧を低下させ、血管や免疫系の健康を増強することが示されている。 DNAが損傷する可能性のある抗酸化物質が数多く含まれており、がんリスクの低下につながります。
また、ブロッコリーのようなアブラナ科野菜に、グルコシノレートと呼ばれる化合物が癌を予防するのに役立つ酵素を活性化するためとのこと。
さらに、果物や野菜は、腸内の天然に存在する細菌に有益な効果を及ぼします。
なお、ビタミンサプリメントのではなく、果物や野菜をまるごと食べるようにすることが、より多くの健康のメリットをもたらすことがわかっているので、果物や野菜の摂取量が高いことは、大きな健康上のメリットを得るためにも食事の摂取量を増やそうとするべきであるとのこと。
まとめ
1日800gの果物や野菜の摂取により、心臓病のリスクが24%低下し、脳卒中のリスクが33%低下し、心臓血管疾患のリスクが28%低下し、早期死亡率が31%減少するという効果を得るためにも、積極的に果物や野菜を取っていきたいですよね!
ただ、その量をそのまま取ろうとすると結構大変だと思いますので、例えば以下のような方法を試してみてはいかがでしょうか?
- 野菜たっぷりスープを作る
- 加熱して野菜のかさを減らす料理を作る
- ごはんにいろいろな野菜を煮て「混ぜご飯」にする
- 野菜ジュース、果物ジュースにする
最後に、野菜たっぷりや果物たっぷり入れた料理レシピについて御紹介させて頂きますので、宜しければ御参考にして頂ければと思います。

