クールビズの基本知識や、「クールビズで推奨する28℃は冷房の設定温度ではない」「クールビズの目的」「推奨する温度はなぜ28℃?」「クールビズはいつからいつまで?」といったクールビズに関する雑学を詳細にお伝えします。
クールビズで推奨する28℃は冷房の設定温度ではない?
クールビズは今や一般的な言葉として定着しつつあります。
また、「クールビズ=28℃にする」という内容も非常に有名となっています。
しかし、多くの人が勘違いしていることが、「28℃=冷房の設定温度」ことです。
これは完全な誤りです。
ちなみに、環境省のHPでも、以下のように説明しています。
「クールビズ」で呼び掛けている「室温28℃」は冷房の設定温度のことではありません。

クールビズで推奨する28℃は室温である
では、クールビズで推奨する28℃は何を指しているのかとなりますよね?
実は「室温が28℃」であることを推奨しているのです。
そのため、室内の環境によっては冷房の設定温度が28℃で室温が28℃になるかもしれませんが、日の光がよく当たる場所であれば、冷房の温度は26℃でも良いのです。
つまり、室温を28度にすることを推奨しているのです。
クールビズの語源
そもそもとなりますが、クールビズの語源を御存知でしょうか?
そもそもこの活動は、2005年に小泉純一郎が夏場に軽装をすることで冷房を節約することを当時の環境大臣であった小池百合子氏に指示し、その後、環境省主導で始まりました。
その後、この活動名について、2005年4月に一般公募で選ばれたものが「クール・ビズ」(COOL BIZ)です。
なお、クールは涼しいを意味する英語の「cool」、ビジネス(business)の短縮形であるビズ(BIZ)を合わせたものです。
クールビズの目的はCO2削減のため
CO2の増加は、地球温暖化の主要な原因とされてます。
そのCO2の増加の原因としてあげられるのが、過度な冷房使用です。
その過度な冷房使用を抑制することで、CO2削減を狙っています。
ただ、冷房使用を控えたことで体調を崩しては元も子もありません。
そのため、冷房使用を抑制しても体調を崩さないように体温調節がしやすいように、ノーネクタイや、上着を脱いだ半袖等の薄着がクールビズで推奨されたのです。
クールビズで上着を脱いでネクタイを外す事が推奨される理由
ノーネクタイや、上着を脱いで、半袖等の薄着がクールビズで推奨された理由があります。
ECCJ 省エネルギーセンターによる調査によると、室温28℃時の「軽装」と室温26℃時の「スーツ」の温熱感はほぼ同じであるという調査結果が得られました。
つまり、上着を脱いでネクタイを外すだけで、体感温度が2℃下がるということです。
クールビズで28℃を推奨する理由

上の画像をご覧下さい。
スーツを着ている時は、26℃の時はちょうど良いと感じますが、28度の時は暑く感じます。
それに対して軽装の時は、26℃の時は少し感じますが、28度の時はちょうど良いと感じます。
つまり、軽装の時の室温28度と、スーツを着ている時の26度の体感温度が同じなのです。
そのため、室温28度で軽装であれば、室温も不快に感じず、また冷房の使用も抑制可能と一石二鳥なのです。
この理由のため、クールビズでは28度の室温を推奨するようになったのです。
クールビズはいつからいつまで?
クールビズの開始時期と終了時期は、環境省が発表しています。
2017年(平成29年度)のクールビズはいつからいつまで?
平成29年度のクールビズは、5月1日から9月30日までとなっています。
詳しくは以下の環境省のHPを御参照下さい。

ちなみに、平成28年度のクールビズは、平成29年度と同様に、5月1日から9月30日まででした。
